2021/05/10 10:40
世界的なパンデミックによるコンサート業界の休止により、大手コンサート・プロモーターの米ライブ・ネイションは2020年の第1四半期を除く三四半期で95%以上も収益が落ち込んだ。同社の2021年第1四半期の業績は、コンサートの収益が2020年第4四半期と比較して34.2%増加したが、パンデミックの影響をほとんど受けなかった2020年第1四半期と比較すると76%減少していることから、本格的な回復にはまだ時間がかかるようだ。
現地時間2021年5月6日の決算説明会で、同社CEOのマイケル・ラピーノは、1年間のコンサートの中断によりアーティストからのツアーへの関心が高く、コンサートの「信じられないほど供給量」があると述べた。2022年にツアーを行う大物アーティストは、例年の25アーティストから45アーティストとほぼ倍増すると彼は予測している。限られた空き日程にアーティストが殺到することで問題が生じるのではないかと囁かれているが、ラピーノはアンフィシアター、アリーナ、スタジアムの3分の2以上の日程が、通常スポーツ・イベントや大規模なコンサートで使用されない傾向にあると指摘した。彼は「現在、私たちはたくさんコンサートを供給できます。会場の空き状況も問題ありません。しかし、3年分(のコンサート)すべてを1年間に詰め込んで実施することは考えていません」と説明し、「2022年から2023年にかけて計画している」と続けた。
また、ラピーノは【ボナルー】、【エレクトリック・デイジー】、【ローリング・ラウド・フェスティバル】の「フルキャパシティのチケットが記録的な速さで完売した」と楽観的に述べた。同社が、夏に11のフェスティバルを予定している英国では、【レディング】、【リーズ】、【パークライフ】のチケットが完売し、ニュージーランド最大のフェスティバルである【リズム・アンド・バインズ】も同様に完売した。
前回の決算説明会があった2月5日以降、ノンファンジブル・トークン(NFT)が、一気に普及した。米ライブ・ネイションは、パンデミックの期間失業したロード・クルーを支援する非営利団体クルー・ネイションのため、キングス・オブ・レオンのデジタル・グッズの販売を通じてNFTを活用した。チケットマスターはすでに、スポーツ・チームやフェスティバル、「その他全員とチケットにNFTを重ねる方法を検討している」とラピーノは語った。「従来のつまらないPDFのチケットを、魅力的な記念品に変える」ことを考えているようだ。
2020年が生んだ明るい兆しがあるとすれば、それは今回のパンデミックにより、企業が立ち止まって働き方を見直す貴重な機会になったことかもしれない。SpotifyやFacebookのような多くの会社では、従業員が在宅勤務を続けることになるだろう。実践的なビジネスでもそのオペレーションは変更されるだろう。米ライブ・ネイションはパンデミック前と比較して年間7億5,000万ドル(約814億円)のコスト削減に成功したことで、下半期の調整後営業利益は黒字になると見込んでいる。同社社長のジョー・ベルヒトルトは、米ライブ・ネイションは「真にグローバルな組織に移行した」と説明し、基礎からの再構築を進めている。「過去10年間のほとんどの期間、毎年2桁の成長を続けてきた当社にとって、混乱を招くことはない」と続けた。
同社の株価は、5月6日の決算発表前に4.6%下落し、75.12ドル(約8156円)で終了し、時間外取引では0.5%上昇した。
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